ウォーキングは、手軽にできる有酸素運動として人気ですが、なんとなく歩いているだけでは、期待する程の効果が得られません。
どのように歩けば効果が得られるのか、ここではウォーキングの正しい歩き方を解説します。

ウォーキングの正しい歩き方

文章ウォーキングの正しい歩き方では、姿勢、歩幅、腕の振り方、重心移動、呼吸の仕方の5つのポイントを意識することが重要です。
それぞれ見ていきましょう。

①姿勢

正しい歩き方をマスターするためには、まずは正しい姿勢を意識することが大切です。
背筋を伸ばし、あごは軽く引いて、目線はやや上向きに遠くを見るようにします。
頭が上に引っ張られているイメージで、耳、肩、膝、くるぶしが一直線になるような姿勢を保ちます。
腰は反らず、肩の力を抜くようにしましょう。

②歩幅

ウォーキングを行う際には、普段よりも歩幅を大きくして速めに歩くことが効果的です。
歩くときに、膝を曲げず脚を真っ直ぐに、みぞおちから動かすように意識すると、自然と歩幅が大きくなります。
ただし、坂道を歩くときは平地よりも体に負担がかかるため、少し歩幅を狭めてペースを落とすとよいでしょう

③腕の振り方

ウォーキングを行う際には、下半身だけでなく上半身もしっかりと使いましょう。
腕の振りも大切なポイントとなります。
肩と腕の力を抜いて、手は軽く握りこぶしを作ります。
肘は90度くらいに曲げて、脚の動きに合わせてテンポ良く腕を振ります。
このとき、前ではなく後ろに引くように意識をすると、骨盤が連動するため、脚が出やすくなります。

④着地の際の重心移動

体に負担をかけないためには、着地する時の重心移動が大切です。
かかとから着地し、足の外側、小指の付け根、親指の付け根、親指で地面を踏み込むという順番で、しっかりと地面に足を着けて重心を移動させます。
正しい重心移動は、疲労や怪我の防止になりますので、ウォーキング時には重心移動を心掛けるようにしましょう。

⑤呼吸は腹式呼吸

ウォーキングは有酸素運動ですので、効果を高めるには呼吸も重要なポイントとなります。
おすすめの呼吸法は、呼吸時にお腹が上下に動く「腹式呼吸」です。

鼻から息を吸い、お腹をふくらませ、口から吐き出してお腹をへこませます。息を吐ききるように意識することで、肺が酸素をしっかりと取り込んでくれます。

最初の1・2歩目は息を吸い、3・4歩目は吐くなど、肩の力を抜いてリズミカルに呼吸を行うと、腹式呼吸がしやすくなるでしょう。

ここまで、正しい歩き方を解説しました。
ウォーキングを始めたばかりの時には、上記①~⑤を意識して歩くことは難しいかもしれませんが、継続することで自然と正しい歩き方が身に付くようになります。

歩く際の注意点

様々な効果をもたらすウォーキングですが、安全に、快適に、楽しく行うためには、以下の点に注意することも大切です。

①正しいフォームを意識する

前項で解説しましたが、ウォーキングで最も大切なことは、正しいフォームで歩くことです。
フォームを意識して歩くようにしましょう。

②適切な距離・時間・頻度を心がける

早く効果を出そうと無理をして歩いてしまうと、体に負担がかかりすぎてしまうことがあります。

特に、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病と診断されている場合は、自己判断での運動は避け、まずは医師と相談し、医師の指導のもとで行うことが大切です。

適度な運動は健康に良いのですが、過度な運動は逆効果になりますので、ご自身の体調と相談しながら、適度な速度・距離・時間・頻度を心がけましょう。

③水分補給をしっかりする

ウォーキング中は汗をかきますので、水分補給をしっかりとすることが大切です。

歩き始める前後には、コップ1杯程度の水分補給を行い、ウォーキング中も意識的に、喉の渇きを感じる前に水分補給をするよう、心がけましょう。

特に、春夏のウォーキングでは、気温も高く蒸し暑い中での歩行となりますので、水分補給をまめに行うように心がけましょう。

④服装・靴はウォーキング適したものにする

可能な限り、服装や靴はウォーキングに適したものをそろえることをおすすめします。
普段着で行う場合には、その日の服装や靴、天候、気温などを考慮して、速度や距離を調整するとよいでしょう。

■足にフィットした靴を選ぶ
サイズのあっていない靴は、転倒やくつずれなどのトラブルの原因になりますし、体への負担も大きくなります。ご自身の足のサイズや大きさに合った靴を選びましょう。

■服装
可能であれば、通気性・伸縮性の高いものを選びましょう。
日常動作の一環(通勤、通学中に一駅多く歩くなど)として行う場合には、スーツなど通気性の悪い衣類であることも考えられます。
このような場合には、思った以上に対応の上昇がありますので、その日の服装や靴、天候、気温などを考慮して、速度や距離を調整するようにしましょう。